米ロ、新START延長協議か 数週間内に第三国で
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新STARTは射程5500km以上の戦略兵器の保有総数や内訳を規定する米露の核軍縮条約で、今年8月の中距離核戦力(INF)全廃条約失効に伴って唯一の核軍縮条約となってしまいました。
新STARTでは米露の配備核弾頭数をそれぞれ1550発、それらを運ぶミサイルや爆撃機の数を700(予備を含めて800)としており、これ以上の削減はおそらく難しいでしょう。
他方、新STARTは米露の核戦力に一定の縛りを掛けて軍事バランスを崩さないようにする効果がありますし、条約履行状況を確認するための査察やデータ交換によって秘密の多い核兵器について一定の透明性を確保する役割を果たしています。
それゆえに米露の伝統的な戦略家たちはこの条約の役割を高く評価しており、2021年の失効前に条約延長で合意せよと主張しているわけですが、米国には自国の核戦力を外国との条約で縛られるべきでないという意見も根強く(先日辞任したボルトン氏などが典型)なかなか合意には至っていないというのが現状です。結局落とし所に近づきましたね。
核兵器は最も最新型と言え、実際には使用不可能です。
お互いにやり合えば大変な惨事にしかなりません。
だから、ある程度突っ張ってもどこかで双方が折り合わざるを得ないのです。
(広島や長崎の原爆資料館に行けば、誰もがこの兵器は間違っていると思いますよ。)
今から57年前の1962年秋、キューバに核ミサイルを配備しようとしたソ連とそれを知ったアメリカが、第三次世界大戦勃発寸前までいったキューバ危機がありました。
双方約二週間の外交の攻防で何とか折り合いました。
ソ連はキューバの核ミサイルを全て撤去、アメリカはトルコのミサイルを半年以内に撤去というのが合意内容でした。
ですから過去にこのような事件の当事者であった米露ですから、学習はしてますよ。
ある意味怖いのは、未経験のチャイナでしょう。
キューバ危機を題材にした映画、13Daysを見ると両国の内実がかなり理解できます。