【独白】ダイキンCEO、「天才がいない」からこそ勝てた
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十河社長CEOでしか知り得ない、ご本人の新人時代含めてダイキンがいかに強くなっていったか、インタビューしました。
「How Google Works」という本が、個人的にはとても面白くて2回ほど読んだことがあります。この本でも「出る杭を認めよ」「チームプレー」「一人一人が経営トップに意見できる」など、ダイキンの「人基軸の経営」と共通する点が多々あります。
ただ、1点だけ違いが。Googleは「スーパークリエイティブ」という人材を厳選して採用する。この「スーパー」な人材が活躍する場を提供するのが彼らのスタイルという印象も受けました。一方、ダイキンの十河CEOは「人間ってスーパーマンじゃない。僕含めて」。
世の中、全ての人間が「スーパー」かというと、そうではない。世の中、スーパーな人だけが活躍できるのであれば、格差拡大は開くばかり。そうした中、私含めて「凡人」が成長して活躍できる組織が飛躍していけば。経済学者トマ・ピケティさんが『21世紀の資本』で提唱した「R>G」を解消する一つの道筋ではないか。勝手にそう思っています(笑)素晴らしい結果を出す経営者に共通しているのは、大局から現場の細部までを高い解像度で把握し、息を吐くようにスラスラと戦略をストーリーとして語ることができる能力。十河社長兼CEOのこのインタビューは、そのレベルの高さを感じるには十分すぎる。
井上会長は「人は限りない可能性を持っている。ただ、早咲きもいれば遅咲きもいる。いろんな個性がある」という考えの人でな。その個性をいかに引き出していくかが経営者の仕事だと思っていた。
だから、僕にも本当に一対一で向き合ってくれた。
この人これだけ忙しいのに、なんでこんな下の人間にここまで時間を取ってくれるんやろ」と思うよな。そして、「これは真正面で向き合っていかなあかん。もっと努力していかなあかん」と思うようになる。僕らに対し、「厳しく包み込んでくれる」人なんだ。
さっき話したように、人が落ち込んでいたら、時には待ってくれる。だから人間心理だね。
リーダーのあるべき姿。
社長室でふんぞりかえって資料ばかり見ているようでは
本当の現場の動きなど見えるわけもない。
トップは一番働いているし、一番現場を知っている。