日本電産・永守重信を待ち受ける「3つの課題」

2019/12/17
モーター世界大手の日本電産のカリスマ創業者である永守重信氏は、ソフトバンクの孫正義氏やファーストリテイリングの柳井正氏らとも交友が深く、「社長が選ぶベスト社長」ランキングで1位を獲得するなど、日本を代表する名経営者として知られる。
その手腕は、一代にして、日本電産を時価総額4兆円の会社にまで成長させてきたことからも明らかだろう。
永守重信(ながもり・しげのぶ)/ 日本電産 会長兼CEO
1944年京都府生まれ。67年に職業訓練大学校(現職業能力開発総合大学校)電気科を卒業。73年に28歳で従業員3人と共に日本電産を創業。300社を超える連結企業集団に成長させ、世界的なモーター会社に育てた。2014年に会長兼社長兼CEOに就任。18年6月に社長を退任。同年3月から京都先端科学大学(旧称・京都学園大学)の理事長を務める。(写真:ロイター/アフロ)
永守氏の原動力の1つは「未来予測力」だ。まだ、日本のモーター業界が誰も見向きもしなかった1970年代後半にパソコンの普及を予測したり、1995年からEV(電気自動車)化を見据えて車載事業に参入したりと、次々と世界を左右するトレンドを察知しては、そこに全力投球してビジネスを打ち立ててきた。
2020年、その永守氏を何が待ち受けているのか。「3つの課題」について紐解く。

吉本社長は期待に応えられるか