SDGs時代の大本命素材となるか 植物由来の“セルロースファイバー”が世界を変える
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ガラス繊維、化学繊維の代替としてセルロースナノファイバー(CNF)がようやく日の目を見るようになりました。
CNFは、木を使った「新素材」で、強度は鉄の5倍以上、重量は5分の1です。
CNFの普及により、サプライチェーンは大きく変換すると思います。セルロースファイバーを樹脂に混ぜた複合材ですが、セルロースファイバーの含有率が85%まであげられそうとのことで、プラスチックゴミの削減には貢献します。ただ100%植物由来のプラスチック代替ではありません。
それでも樹脂強化のためにガラス繊維を使えば、焼却灰にガラス繊維が残りますが、セルロースファイバーなら焼却灰は残りません。
セルロースファイバーの容器は、イベントなどの使い捨てのプラスチック容器より、ずっと環境負荷は小さく、またビールの泡がきめ細かくなるので、美味しくなるというメリットがあります。でも、使い捨てされれば、焼却されない限り、プラスチックゴミと同じように海洋汚染に繋がりかねません。
また家電に使われる樹脂製の部品も、実はプラスチックゴミとして環境負荷が大きい上に、強化ガラス繊維が焼却後にも残るので、サーマルリサイクルの点で、多少厄介です。
また記事が説明不足だと思うのですが、セルロースナノファイバーCNFとセルロースファイバーは違います。最初読んだとき錯覚してしまいました。
SDGs時代の大本命素材となるか、というようなプラスチックゼロかのような紛らわしい表題は、悪意はないのでしょうが、植物由来のセルロースファイバーの含有率を高めた環境負荷が小さい樹脂製品であることを書いて欲しかったです。使用する人が心がけないと、これだけ良いモノでもゴミになってしまう。
SDGsが小中高で教科書にも記載されるようになる中、その概要だけではなく、こういったそれを支えるモノ・取り組みも拡がって、持続的な世界になって欲しい。
ゴミはゴミ箱へ。