(ブルームバーグ): ソーシャル・ネットワーク・サービス (SNS)最大手、米フェイスブックが30日発表した7-9月(第3四半期)決算では、増収率が市場予想を上回る29%となった。広告収入の伸びに加えユーザー数が約3500万人増加し、規制当局との問題や批判の影響を乗り切った。

同社の発表資料によると、売上高は177億ドル(約1兆9300億円)と、ブルームバーグが集計したアナリスト予想の平均(174億ドル)を上回った。純利益は前年同期比19%増の60億9000万ドル(1株当たり2.12ドル)。1株利益のアナリスト予想は1.91ドルだった。

月間アクティブユーザー数(MAU)は24億5000万人と、市場予想と一致。決算発表を受け、30日の米株式市場時間外取引で、株価は一時約5%高となった。

フェイスブックは米連邦取引委員会(FTC)と司法省に加え、州司法長官からも反トラスト調査を受けている。しかし広告主は引き続きフェイスブックを利用しており、7-9月期の広告収入は四半期としては過去最高となった。

広告収入の伸びを後押ししているとみられるのがフェイスブックの写真共有アプリ「インスタグラム」内の広告だ。調査会社Eマーケッターによれば、今年これまでのインスタグラムの広告収入は150億ドル強と、前年の91億ドルから伸びている。フェイスブックはインスタグラムの広告収入を公表していない。

サントラストのアナリスト、ユーセフ・スクワリ氏はフェイスブック決算発表前のリポートで、インスタグラムの広告支出は前年同期比で42%伸びたとの見通しを示していた。インスタグラムの機能「ストーリー」内の広告は現在、インスタグラムの収入全体の20%を占めていると同氏は指摘した。

フェイスブックはこの日、筆頭独立取締役のスーザン・デスモンドヘルマン氏が退任すると発表した。同氏は2013年に独立取締役に就任、15年から筆頭独立取締役となっていた。同社は後任を数カ月のうちに指名すると説明した。

原題:Facebook Quarterly Sales Top Estimates on Strong User Growth (2)(抜粋)

(広告収入の説明などを追加して更新します.)

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