リブラ「リスクある計画」、機能するか不明 FBトップが議会証言
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もう論点は出尽していると思いますが、リブラの話が出るたびにライバルとしてのデジタルCNYが挙がるのが解せません。デジタルCNYはあくまで法定通貨でありリブラと比較する対象にはならないでしょう。但し、基本的に法定通貨でありローンチまでの不透明性が小さそうだからこそペイパルがリブラを見限ってデジタルCNYに乗り換えたという観測もあるくらいですから、協力者を募る段階では「リブラにつくくらいなら中国につく」というプレイヤーが出現したことも、また、事実です。
状況によってはリブラ協会からFBが抜けることも辞さないという意思表示からは、裏を返せば「どうあってもローンチには漕ぎ着ける」という拘りも感じました。
リブラは半ば青息吐息になった感じがあるものの、効率的な決済システムに向けて何をなすべきかを問題提起したという意味で前向きな評価もあるとは思います。今やG20において国際租税と並ぶ主要議題となったわけですから、軽視できる存在ではなくなっていると思います。リブラ自身に様々な問題があることは明らかですし、議会のような場では政治的な背景による批判を受けるのも当然だと思います。
その一方で、先日G7の財務相中央銀行総裁会合のワーキンググループによる中間報告も認めたように、現在の国際金融システムには、特に小口の取引の点で大きな問題を抱えていることも事実であり、そもそもサービスを受けられない人々も多いわけです。
その意味でビジネスチャンスがある限り、既存の銀行以外のプレーヤーが参入しようとする動きは続くことになります。政策当局は、リブラ潰しだけに拘泥するのではなく、どのような条件を満たすプレーヤーであれば受け入れうるのかを、具体的かつ事前に明らかにすることが必要だと思います。