アップルによる香港警察追跡アプリ削除、米議員らがクックCEO非難--「中国政府の意向汲んでいる」
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問題は単純ではありませんが、HKmap.live問題で、「顧客の安全」と「中国政府」を天秤にかける判断を迫られたAppleが、中国政府を選ぶ結果となった事実が残ってしまいました。
この件に関して、Appleは10月10日に声明で、「アプリには、警察の位置が表示され、われわれは香港サイバーセキュリティー・テクノロジー犯罪局(CSTCB)とともに、このアプリが警察を標的とした不意打ちや、公共の安全を脅かす行為に使われていることを確認した。犯罪者が、警察がいないとわかっている地域で住民に被害を与えたケースもあった」と述べ、削除の理由を釈明しました。
しかしそれ以前には、これまで拒否していたAppleがこのアプリを承認して配信されました。ところが、中国共産党中央委員会の機関紙、人民日報によって「このアプリは有害で、デモ隊を支援している」との批判が報じられており、今回の削除はやはり、中国共産党の意向を汲んだものと言わざるを得ません。アプリ開発者は10月10日に、Appleの削除の決断を非難し、公共の安全を脅かす行為に使われたとする証拠がないと反論しました。
このようにAppleの判断が揺れていることがうかがえます。中国当局と批判的な勢力との間に立たされている苦しい状況が浮き彫りになっています。一方、中国当局への配慮が不要なGoogleは、同じアプリのAndroid版を引き続き配信している他、ウェブ版を利用することはできるため、iPhoneからでも引き続きデモや警察の活動を確認することはできます。