【解説】街の洋菓子店を倒産に追い込む「3つの要因」

2019/9/19
世界中で愛される甘いお菓子ーー。
最近では「インスタ映え」を狙った、絢爛(けんらん)豪華な見栄えのスイーツも登場するなど、種類も豊富になった。
しかし、その一方で「街のケーキ屋さん」に代表される小規模な洋菓子店の倒産が増えている。
昨年の倒産件数は43件で、2000年以降で最高。今年もそれを上回るペースで推移している。
洋菓子店が何故、苦境に陥っているのか。どうすれば、その逆境をはねのけられるのか。
詳しく分析する。

立ちはだかる「コンビニ」

帝国データバンクの調べでは、洋菓子店やスイーツ専門店の倒産は、2019年8月までに30件発生。これは、増加傾向にある2000年以降で最も多く発生した昨年の同期(25件)を上回るペースだ。
では、なぜ洋菓子店の倒産が増えているのか。
まず、大きいのは「客足の変化」だ。これまでの「スイーツを買うなら洋菓子店へ」という、消費者の購買行動が変わりつつある。