【新潮流】メンタルの専門家が「代替療法」を受け入れる理由

2019/9/6

患者のことを「もっと知りたい」

ニューヨーク在住の臨床心理学者であるジョナサン・カプランは最近、水星の逆行を話題にする患者が増えていることに気付いた。
「私は天体の周期には詳しくありません」と彼は言う(専門は認知行動療法だ)。「でも、その周期がある人にとってどんな意味を持つのか、また、その人の世界の見方にどんな影響を及ぼすのか、知りたいと思っています」
カプランをはじめとする多くのセラピストが今、患者とより円滑なコミュニケーションを取るために、この新たな分野に目を向けようとしている。
代替療法やスピリチュアリティは、ポピュラー・カルチャーの中で大きな位置を占めてきた。
星占いやタロットカードのアプリやソーシャルメディアは山のようにあるし、サウンド・バス(音の沐浴)をはじめとする「エネルギー療法」は今や、「ヒーリング・センター」の類いばかりではなく、れっきとした病院でも実践されている。
(Thanapol sinsrang/Getty Images)