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アマゾンの熱帯雨林は森林としては発達を終えた「極相」という段階にあります。こうなると二酸化炭素をどんどん固定して酸素にする光合成と、森林の樹木自身の呼吸(二酸化炭素を放出)が釣り合い、森林全体で見た場合の二酸化炭素収支はほぼゼロといわれています。損益としては儲かっていないのが極相の森林です。
ですが資産は膨大なものがあります。森林として発達した樹木それぞれが立派な資産ですし、そこに多くの生命を支えているというのも立派な資産です。今回は、二酸化炭素の損益よりもアマゾンの多くの資産が失われているという視点で見るべきでしょう。

今回問題となっている火災は、一か所で大規模な火災が発生しているわけではなく同時多発しているという状態で、衛星写真でみるとちょうど森林と農地や牧草地が隣接している場所で多く発生していることが分かります。特に8月に入ってから火災の地点数が大きく増えてきていました。ただ直近24日はやや落ち着いてきており、消火活動の成果が出ているのかも知れません。

森林が山火事に焼かれても、表土さえ失わなければ数年で復活軌道にのりますので山火事それ自体はそこまで問題ではありません。しかしアマゾンの場合は農業用地に転換されてしまうため、熱帯雨林としては復旧することができず、せっかく森林がため込んだ二酸化炭素を大量に放出しっぱなしになるということが大きな問題です。

「持続可能な開発」という言葉が使われ始めて20年以上経っていますが、今一度世界各国で認識をそろえておく必要があるでしょう。
本件、日本のテレビなどではほとんど取り上げられませんが、心配しています。
温暖化問題に関する国際枠組では、エネルギーの利用に伴うCO2排出を減らすのが主題ではあるものの、森林の吸収するCO2を評価する仕組みはあれこれ議論されてきました。
京都議定書第一約束期間(2008-2012の5年間)に、日本は1990年比▲6%の削減を約束したわけですが、その6%のうちの3.8%は実は森林が吸収する分をカウントすることが認められていました。
とはいっても、「森林がたくさんあるので、これくらいは吸ってくれているでしょう」で済むはずもなく(京都議定書は目標の達成が法的義務であり、達成できないときには途上国からCO2クレジットを買ってこなくてはならないという、金目の話。当然定量評価が求められた)、過去50年間に森林ではなかった場所にこれくらい植林しました(新規植林)、とか、もともと森林ではあったけど、手入れしてこれくらい木が成長したのでこれくらいCO2吸収した(森林経営)などを、きちんとデータとして出すことが求められていました。
参考)https://www.shinrin-ringyou.com/ondanka_boushi/ok_ng.php
途上国の森を守ることに対する経済的インセンティブ(クレジット化)も長年議論されていますが、どれだけのCO2が削減できたかというMeasuring(正しい計測)、Reporting(報告)、Verifying(検証)が難しいこと、また、森林があるというだけでほぼ労せずに莫大な炭素クレジットが発行されてしまうと、普通に省エネなどにコストをかけて削減する同じ「1トンのCO2」と、かかるコストが全く違うことになってしまいます。市場や取引方法を分けたとしても、安くで買えるCO2クレジットがあればそちらを買いたいに決まっているので、既存の炭素クレジットの市場は大混乱してしまうでしょう。
そんなこんなで、先進国の拠出による基金などは行われていますが、クレジット制度はそれほど簡単ではないのです。

本件をブラジルから丁寧にレポートして下さっている平野さんのnoteを下記にご紹介させていただきます。
https://comemo.nikkei.com/n/n98d3ae5221a5
ブラジルは世界の「空気の工場」です。。

今年のこれまでの火災によるCO2の排出は1億7千万トンとのこと(BBC)であるが、これは既に日本全体の年間の温室効果ガス排出量の1割以上。

数年前にインドネシアの焼畑による煙がシンガポールやマレーシアに到達して問題となったが、この時は政府間の対話とインドネシア政府の対応により一旦は沈静化。最近またマレーシアで問題になっている(この煙害は、「ヘイズ」と呼ばれ、数メートル先が見えなくなるほどの焦げ臭い煙がシンガポールを覆い、外出ができなくなり学校や会社が数日休みになった)

焼畑を含む途上国の熱帯雨林の保存の問題への国際社会の対処については、森林保全に対して先進国が途上国への経済的支援を実施するメカニズム(レッドプラスという呼称)が既に2013年の国連気候変動枠組条約(COP19)にて決められていて、実際の運用は2020年の予定。

本件は所謂「南北問題」でもあり、焼畑により農業の発展を目指す途上国の農民からすれば自分たちの生活が優先するので、利害の不一致を経済的インセンティブで解消する必要がある。
もっと言うと「空気」が有料になってきているということなのかもしれない。

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-49443871
http://chubu.env.go.jp/earth/mat/data/post20-cs2-s4.pdf

日経の関連記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48979300V20C19A8000000/
追記:私は中立ポジなので、まずはファクツを抑えようと思い、思い当たる情報源をみてみました。

まずブラジル政府のある情報源をみようとしたら「神によるハッキング」とかで肺の形をした図が燃えている映像が出てきてました!政府糾弾派による政府サイトの乗っ取り・・・ほおっておく方もすごいが(苦笑)

しょうがないのでNASAの衛星画像のストックを動画で見せるページで世界の火災の状況をみると以下の通り。ブラジルの部分をずっとみていると7月から10月にかけて同じ地域が火事になっているのが分かります。

https://earthobservatory.nasa.gov/global-maps/MOD14A1_M_FIRE

そしてこの映像をみて、ちょっと気がかりな点があったので過去から連続したデータがストックされている公式統計ページをみました。一番下にスクロールして表をご覧ください。

http://queimadas.dgi.inpe.br/queimadas/aq1km/

7月までのデータしかありませんが、燃えているのはアマゾンではありません。消失面積の半分はセラードという中西部の灌木地帯(サバンナ地帯)で荒地ないし大豆畑や牧畜がなされている地域。あとはカーチンガという北東部のさらに乾燥した地域です。このあたりは7月から10月の乾燥時期に毎年火事があるところ。

上記データみると、アマゾン地域の火災での消失面積はむしろ、7月までは例年より少ないくらい。遡ると2004年、5年、7年、10年の燃え方がひどい。この時期は皮肉にも左派の労働者党が政権を握っていた時期、アマゾン保護を強く主張していたマリナ・シルバ環境大臣の時代も含まれています。

今後も引き続き情報を集めます。ただ今のところボルソナーロ大統領の「初期消火」(最初の対応)がまずかったので、失言も含めそこを反対派やメディアに突っ込まれているのかと。仏・マクロンもパリ協定に意義を唱えるボルソナーロを好ましく思っていないのでうまくG7で取り上げたなと。
<元のコメント>
ここのところ忙しく、本件Rom専でしたが、左派対右派のブラジル国内政治的要素も出てきたり、海外発でフェイク写真も出回り始め、何がファクツなのか分からなくなってきています。

環境は専門ではありませんが、自分なりに現地筋の情報を集めていきたいと思います。
アマゾンよりアンゴラやコンゴの森林火災の方が大変という

‪Brazil is actually third in the world in wildfires over the last 48 hours https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-08-23/more-fires-now-burning-in-angola-congo-than-amazon-maps
『ハチドリのひとしずく いま、私にできること』を思い出します。。。南米アンデスのお話です。
ブラジルは主権国家ですから、強制するわけに行きませんが、「先進国がブラジル政府に援助してアマゾンを守ってもらう」というのは選択肢でしょう。G7で話し合われると良いのですが・・・。
P.S.
それによってアマゾンが守られ、CO2が削減された分は、援助した国の功績とカウントする、といったインセンティブが必要でしょうね。
Amazon.com, Inc.(アマゾン・ドット・コム)は、アメリカ合衆国・ワシントン州シアトルに本拠を構えるECサイト、Webサービス会社である。アレクサ・インターネット、A9.com、Internet Movie Database(IMDb)などを保有している。アメリカ合衆国の主要なIT企業で、GAFA、またのひとつである。 ウィキペディア
時価総額
93.7 兆円

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