【解説】精神科医が直伝。疲れた心を「軽くする」秘訣

2019/8/3
本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、毎週土曜日に話題のビジネス本の要約をお届けする「10分読書」。短時間で本の中身を学ぶことができ、現代のビジネスパーソンにぴったりの内容になっている。
ぜひ、週末のひとときで新たな知識を手に入れてほしい。
忙しい日々を過ごすなかで、心身ともに疲れ切っている方も多いのではないだろうか。
仕事にやりがいを見いだせなかったり、同僚や家族とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、誰かと自分を比べてしまったり……。
どこかにあるはずの“幸せ”を追い求めて、もがき苦しんではいないだろうか。
(写真:itakayuki/iStock)
そんな方に手に取っていただきたいのが、今回紹介する本である。
著者は精神科医の中村恒子氏。そして中村氏と長らく親交のある、同じく精神科医の奥田弘美氏だ。中村氏の話を奥田氏が聞き書きする形式でまとめられている。
中村氏のチャーミングな方言を生かした文体で、働き方や人間関係、仕事と家庭の両立などのテーマについて、彼女の考え方を共有させてくれる一冊だ。
中村氏は広島に生まれ、16歳のときに大阪に出てきた。
実家から自立を求められ、大阪で開業医をしている叔父が「医者になるなら学費を出そう」と言ってくれたことをきっかけに、医者の道を志したという。
それから90歳を迎える現在も、ずっと精神科医として多くの患者さんを支えてきた。
この本では、中村氏の生き方が「日々たんたんな生き方」と表現されている。まさにその通り、中村氏の言葉はどこか飄々(ひょうひょう)としている。
だがその考え方にいきつくまでには、医者として、妻として、そして母としての多大なる苦労があったに違いない。悩んでいる方は、あなたの状況にぴったりのアドバイスを探してみてほしい。
きっと心が軽くなる一言が見つかるはずだ。

生きがいは「最優先ではない」