【リーマントラベラー】「休み方改革」が日本を元気にする

2019/7/28

一歩踏み出すには「休日」から

──最終回では、東松さんが提唱する「休み方改革」について伺います。今、「働き方改革」よりも「休み方改革」が必要だと考える理由は何ですか?
東松 大前提として、今の時代、僕は全ての人が「変わったほうがいい」と思っています。
このところ「老後2000万円問題」が騒がれていますが、この議論にはもうひとつ考え方があって、年金が足りなくても、収入を増やせるスキルを身に付ければ解決する話ですよね。
でも、みなさん今の状態を何も変えないままで、何となく生きていこうとしているから、「年金が2000万円足りない」のがこれほど大問題になっていると思うのです。
では、今の状態を変えるにはどうすればいいのか?
それを考えたときに、世の自己啓発本やNewsPicksの記事などを見ていても、すごくイケてる人たちの事例ばかりで、率直に言ってまねができないんですよ。
もっと言えば、「独立、起業、転職」がイケてるという、今の風潮にも問題があると感じています。独立も起業も転職もする勇気のないサラリーマンは、会社の中で縮こまっているしかなくて、自己防衛的に「何もできないんだったら、何もやらなくていいじゃん」と考えるような、そんな社会になってしまっている。
そんな人たちが「自分のできる範囲で一歩踏み出す」には、「休み方」を変えるしかない──そう考えたのです。
(sefa ozel/Getty Images)

「休み方」を決めるのは自分