[24日 ロイター] - 米ボーイング<BA.N>が24日発表した第2・四半期(6月30日まで)決算は、純損失が29億4000万ドルと過去最大に膨らんだ。旅客機「737MAX」の運航停止延長が響いた。

前年同期は22億ドルの黒字だった。

売上高は35%減の157億5000万ドル。リフィニティブのIBESデータによると、予想平均は185億5000万ドルで、これを下回った。

同社は前週、737MAXの運航停止に伴う混乱の影響で、第2・四半期決算に49億ドルの税引き後特別損失を計上すると発表。737MAX問題関連の総費用は現時点で80億ドルを突破した。

フリーキャッシュフローはマイナス10億1000万ドルに減少したが、アナリスト予想(マイナス20億9000万ドル)ほど落ち込まなかった。

スミス最高財務責任者(CFO)は、航空各社に対する737MAXの補償問題が今年以降、キャッシュフローに影響する恐れがあるとアナリストに語った。

ミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)は電話会議で、737型機の月間生産ペースを現在の42機からさらに落とすか、正当な理由があれば生産を停止する可能性を検討すると言及した。

投資家らは大幅赤字について、先週すでに可能性が示されていたとして材料視しなかった。ただ、生産を巡るミューレンバーグ氏の発言を受け株価は約2.6%値下がりしている。

また先月発表したエンジン入荷の遅れにより、新型「777X」の初飛行を2020年初めまで先送りするとし、2020年末に初めて納入するという現在の計画も重大なリスクに直面しているとした。

ボーイングは通年見通しについて、現在の見通しには最近の諸費用が反映されていないとして、今後新たな見通しを示すと説明した。

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