リスクなしで株式投資を始めるなら「配当利回り4~5%」の企業を狙え
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記事のタイトルに「リスクなしで株式投資を始めるなら」とあり、驚きました。株式投資に限らず、すべての投資にはリスクがつきものではないでしょうか?
本記事では、配当が高い会社の株式への投資が勧められています。(目安として、年4-5%の配当。)しかし、仮に元本が4-5%以上減ってしまえば、トータルではマイナスです。
例えば、本記事では、トヨタ株の配当金が220円であることから、6,870円の時に購入すれば利回りが3.2%であり、5,000円の時に購入すれば利回りが4.4%になるとあります。
しかし現実には、1年前の2018年7月4日にトヨタ株を7,098円で購入して1年間保有した場合、確かに220円の配当を受け取ることができるものの、トヨタ株は1年間で6,817円へと281円下がっているため(7月3日時点)、トータルでの利回りはマイナスとなります。
このように、個別の会社の株価は大きく変動し、1ヶ月に10%の上下は普通です。トヨタ株と言えども4-5%の配当分は、株価の変動に比べればほとんど「誤差の範囲」と感じられるほどです。
「リスクなし」というタイトルはミスリーディングですし、記事内容ともマッチしていないように思います。
(なお、配当が多い株式への投資は、有効な投資戦略の1つとして知られています。しかし、それは配当が多い会社は経営や資金繰りが安定しており、景気後退に強い傾向があるからであり、配当そのものを狙っての投資戦略ではありません。)他のピッカーさんも指摘されていますが、リスクなしの投資なんてありえません。こういうミスリーディングな見出しは本当にやめていただきたい…。
日本でなかなか資産運用が広まらない大きな理由は、金融機関も含め、リスクの説明をきちんとできる人が少ないからだと思っています。リスクがないはずがないわけで…毎月お小遣い入りますよーとタコ足の毎月分配投信をオススメするような見出し…
例えば配当100円の企業について、株価が5000円であれば配当利回りは2%だが、配当が変わらず業績への懸念が出て株価が2500円になれば、配当利回りは4%でもトータルリターンは大きく下がっている。配当100円を維持できたとしても回収するのに25年かかるし、業績懸念があるから株価が下がることが多いわけでそのうち配当も下がることがほとんど。
高い配当利回りは、株価が減配を織り込んでいることもある。個別で投資をする場合には、一定の分散や業績確認は必須。