米大統領、イラン攻撃一時承認=無人機撃墜で報復検討突然撤回-エスカレート懸念か
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記事から見る限り、イラン攻撃を検討する際、トランプ政権内で反対したのは国防総省高官だけということでしょうか。
現在のトランプ政権には軍人がいないため、戦争を起こす危険性があると指摘されています。米国でも、すぐに軍事力行使を考えるのは国務省で、一般的に、軍人は軍事力行使に慎重です。
軍人は、普段から最悪の状態を想定し、軍事作戦を立案し、訓練し、米軍などは実際に戦争もしていますから、戦闘がどのようなものであるかを認識しているのだと思います。どのようなものかというと、先が全く見えないものだということです。
「戦場の霧」という表現もありますが、その霧を少しでも晴らすために、情報戦が戦われる訳です。それでも、一度発砲すれば、その後何が起こるのか分からず、状況をコントロールするのは極めて難しいのです。
トランプ大統領自身は、激高しやすいかもしれませんが、損はしたくないというビジネスマン的現実主義に基づいて考えているのでしょう。トランプ大統領が瞬間的に発する言葉を追いかけると、米国の意図を見誤るかもしれません。アメリカ政府は、自国の無人機が撃墜された地域、およびイランが制空権を握っている領域において、アメリカの民間機の飛行を禁止した。別にイランが民間機を標的にするわけはないだろうから、敢えて緊張を高めているとしか考えられない。ちなみに、イランの側は、アメリカ軍の無人機の領空侵犯を主張している。
これは米国政府の公式発表ではなく、ホワイトハウス内部のリークに基づく報道です。リークは何らかの政治的意図があって流されるのが通常です。つまり、何らかの観測気球であったり、駆け引きの道具としてメディアを使うといったもので、事実かどうかすら怪しい場合もあります。
この報道も「トランプ大統領がイランへの限定的攻撃(レーダーやミサイル施設など)を承認した後撤回」とありますが、具体的にはわからない部分が大きいです。「撤回」というのが、攻撃対象の再検討だったり、他の同盟国(イスラエルやサウディアラビア)の参加を打診してからにするべき、といった内容である可能性すらあります。
今、ホワイトハウスでは、イラン攻撃を行うべきか、激しい駆け引きが起きているのは確かでしょう。リークにあるように、ポンペオ国務長官、ハスペルCIA長官、そしてボルトン大統領補佐官が、攻撃推進の中心であるというのも、いかにもありそうです。
誰がリークしたのかはわかりませんが、「イラン攻撃は中止になった」ということを既成事実として広めたかったという立場もありえるし、あるいは、最後通告的にイランの反応を見るために、あえて攻撃間近であるかのような情報を流した、といったこともありえなくはないでしょう。