【独占】LIXIL瀬戸が株主総会直前に「逆転の構想」を語った

2019/6/20
果たして軍配はどちらに上がるのか──。
今月に上場各社の株主総会が集中する中で、最も大きな注目を浴びているのが住宅設備大手のLIXIL(リクシル)グループだ。
連結従業員6万人を超える同社の経営陣が分裂し、創業家が牛耳る会社側と、その勢力に“左遷”された瀬戸欣哉前CEO(58)との経営権争いが続いている。
問題が表面化したのは昨年、同社の前身であるトステムの創業家出身である潮田洋一郎・現CEO(65)が、突如として、瀬戸氏(現取締役)のCEO退任を主導。
しかし、その後、瀬戸氏の解任劇がガバナンス面で適切な手順で行われていないと発覚。
それ以降、自身のCEO復帰を訴えている瀬戸氏と認めない会社の言い分が真っ向から対立しているのである。
両陣営は、今後のリクシル経営を担う取締役候補をそれぞれ提案しており、いよいよ来週6月25日(火)の株主総会でその「勝敗」が明らかになる。
この決戦を来週に控える中、瀬戸氏がNewsPicksの独占取材に応じた。「プロ経営者vs会社」という対立の背景、今後の逆転のシナリオについて語った。

会社と対立する理由

──会社側は、現在の12人いる取締役全員が辞めて、旧トステム出身の大坪一彦執行役副社長を取締役にし、元リコー社長の三浦善司氏が暫定CEOになる提案をしました。これでガバナンスの問題は改善すると主張しています。そうした状況で、瀬戸さんは自らがCEOに返り咲く独自の取締役候補を提案しています。なぜですか。
瀬戸 今回の件では、潮田氏による(瀬戸氏の)CEO解任プロセスに問題がありましたが、他に問題があったわけではありません。それなのに、取締役が全員交代する方がむしろおかしいと思います。