英国、2050年までに温暖化ガス排出ゼロ目指す G7で初めて
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欧州先進国のみならず、米国でも温暖化問題への関心は、この10年程度で確実に高まっています。米国では、共和党と民主党の温度差が開いていますが、少なくとも民主党の予備選挙においては、甘い提案が許されない主要論点になってきました。こうした左右での意見の乖離は、若い世代がけん引している点と合わせて、欧米に共通する傾向です。
一方の日本はというと、問題意識は昔から比較的高いですが、盛り上がりと言えるような変化が見られないのが特徴的です。「目指す」であって、「やった」もしくは「(確実に)やる」と違うことは認識しないといけませんが、高い目標掲げましたね。ちなみに「排出ゼロ」というより、正確にはカーボンニュートラル、要は「プラスマイナスゼロ」にするということです。
「どうやって」が気になるところですが、下記の報道によると、
植林とCCS(例えば火力発電所などからでるCO2を煙突のところで回収して捕まえ=capture、地下に貯留=storageする)にだいぶ期待しているようですね。
イギリスは北海油田で石油を掘った後が空いているので、そこにCO2を突っ込んでしまうことを期待しているのだと思います。それは確かに結構いけるだろうと思いますし、日本の近海などにはそういう「昔油を掘って空いている穴」なんてないのでうらやましいところですが、それでもこの報道で「Not everyone is convinced that the goal is attainable or practical however .(誰もが目標が達成可能であり、実際的であると確信しているわけではない。)」ともあるとおり、容易でないことは確か。
https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-7132097/Could-UK-carbon-neutral-just-30-years.html科学的に、そして世代間倫理的に正しい判断だと思います。
いろいろと批判は出てくると思いますが、問題の重大性を鑑みれば、こうした高い目標を掲げ、緊迫感を持って取り組むことが何より重要です。
日本では英国よりさらに疑問視する声が大きそうな気がしますが、むしろ注目すべきは、政府がこのような高い目標を掲げる決断をしなければいけないほど、すでに状況は悪化していると言うことです。