衆参同日選の見送り論強まる 国会延長なし、消費増税予定通り
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注目のコメント
どうも実体の伴わない解散風が、さまざまな自民党幹部発言への臆測からそよ風のように吹いていましたが、そろそろやるやらないをはっきりさせないといけないタイミングになってきました。
衆参の選挙制度は別物で、それぞれ複雑です。有権者を惑わすだけでなく、各都道府県選管は7・21参院選想定で準備を始めており、いきなりの解散では投開票事務の混乱が避けられません。何より、選挙協力が死活的に重要な公明党が本気で反対しています。
参院選が堅調だから、衆参同日選が必要ないという考え方も、やや奇妙です。自民党の組織が厚い地方の1人区がカギを握る参院選で負けそうだと判断したときに、自民党がそう強くない大都市部の小選挙区の勝敗がカギを握る衆院選に踏み切るのは、そもそも矛盾しているからです。
さまざまな観点からみて、いまの制度における衆参同日選のハードルはとてつもなく高いと思います。
ただし、解散はすべて総理の判断になりますので、「解散なし」と完全に言い切るには首相自身が表裏なく「絶対ない」と伝えるか、時間切れを待つかどちらかになります。衆参同日選の確率は4割、でもどちらに札を張るかと聞かれたら「同日選」とする立場だったので、胸中複雑です。昨日の日経朝刊一面はよく打ったなあと驚きました。前回の解散時の報道は首相外遊中でした。外遊の時期に首相の方針が明らかになる奇妙な事態が続いています。1986年の衆参同日選は「死んだふり解散」と呼ばれました。今回は「死んだふり」する必要はありませんが、まだ気を抜かずに注視したいと思います。