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直線的な成長を志向するのであれば、自前主義でのっぺりと暮らしていればいいのですが、非直線的に成長しようとすれば、一時的には利益を凹ませてでも投資(=ファイナンス思考)が必要です。

ましてや武田の場合、生き残りのためにはシャイアーがミッシングピースであったということでしょう。

さすがに7兆円弱という大きなお買い物のために3兆円を超える借入を新たに引っ張ってきたため、ベタベタに借金漬けとなり、格下げをされてしまいました。

借金をして格下げを食らうくらいなら、あらかじめ増資をして買収資金を手当てしておけばいいのに・・・という質問をたまに受けるのですが、大型の買収案件では、買収手続完了→増資という順番が鉄則です。

なぜなら、増資=エクイティ・ファイナンスをするときは投資家をそそるようなエクイティストーリーが必要になるわけですが、まさか「いま、◯○社を買収できそうなんですよ」だなんて、秘密裏に進めている買収案件をポロッとしゃべっちゃうわけにはいきません。超インサイダー情報です。

なので、買収がほぼ決まりかける頃を見計らって銀行にこっそり打ち明けてお金を貸してくださいと拝み倒すのです。ってなわけで、大型買収では一時的に借金漬けになってしまうのが宿命です。

武田の場合、いきなりエクイティ・ファイナンスではなく、50%が格付け上資本として認められるハイブリッド債の発行を発表していますが、これも格付けを回復させるファイナンスの一貫です。

これから徐々に格付けを上げていくような手を打っていくはずです。
武田としては、長期的な視野で利益を見込んだシャイアーの買収だったと思いますが、私は長期的にも必ずしも明るい未来は保障されていないと見ています。

以前にもコメントしましたが、買収したシャイアーの持つ製剤は血友病という遺伝疾患に大きく偏っています。その製剤は「遺伝的に欠けた血液を固めるためのタンパク質を体外から補う医薬品」といった代物ですが、この血友病の領域では治療のパラダイムシフトが起こりつつあります。

現在の「遺伝的に作れないタンパク質を定期的に体外から補充する」という発想から、「欠けている遺伝子そのものを充填し体内で長期的にタンパク質を作らせる」という遺伝子治療への転換期を迎えているのです。遺伝子治療の研究が進めば、近い将来治療の主流になる可能性があります。シャイアーはこの遺伝子治療のノウハウを持つわけではありません。

また、血友病の領域では、他社による全く別のメカニズムを持つ薬の開発や、バイオ医薬品のジェネリックとも言えるバイオシミラー製剤の開発も進んでおり、これまで独り勝ちのように売れていたシャイアーの製品がこの血友病業界で長期的に生き残れるのかは不透明で、今後行き詰まりとなる可能性も十分あると思っています。

武田の資金力をバックに、血友病で新たな革命を起こせるか、あるいは既存の技術を他の疾患に応用できるかが鍵です。それらが困難な状況が続くと、この合併の意義は大きく薄れ、投資の恩恵を回収できない結果となる可能性があります。
赤字は無形資産(承認済み薬の特許)の償却が主要因で、たぶん買収に伴い償却期間を変更していると思う

大規模買収直後の財務分析は難しいのだが、ざっくりと解説を試みる。
あと医薬は独特な分析知見が必要な領域も多く、間違えていたらごめんなさい…
決算スライド:http://bit.ly/2JkdrtS

①武田はIFRS採用なのでのれんは償却しないが、薬の特許に関する知財は償却する。買収後の無形資産は連結で4.9兆円(スライド41)。
②同スライドの注釈に「Shire社買収により取得した無形資産の償却年数(加重平均)は10年」という言及がある。
③今期予想(スライド76)を見ると、無形資産償却及び減損損失は、2018年実績-2034億円、2019年度予想-6590億円。
④上場時のShireの年間の償却費は約2500億円。武田は約2000億円(無形資産はスライド59を見ると約1000億円)で両方足しても4500億円。これらはNon-cashアイテム(現金が減らずCFには影響しない)だが、単純に両社のPLを結合した数値よりかなり大きい。ちなみにShireはEBIT3000億円弱で武田も1500~2500億円。
⑤Shireの昨年の10Kをみると「F-16 Intangible Assets」の項目に償却は1-24年で、加重平均は19年(weighted average 19 years)という言及がある。前述のように連結後の加重平均は10年。今期の償却・減損予想を考えると、Shireの金額を倍にするとざっくり合う。なお、武田はこれまで特許存続の見込み期間によって3-20年の定額償却。短信に方針変更があったかの明記はないが、両社のこれまでの財務諸表とのギャップや記載を考えると、ここが一番の要因に見える。
これまで買収に関する発表で、償却期間の言及があったか調べていないが、なければPLではサプライズという状況。

今後も償却は続く。つまりNon-cashではあるが、2000億円ほど増益しないとEBITDAでは4000億円ほどの黒字でも、営業利益以下では赤字が続く(一過性の費用がどれくらいかで数字が変わる部分もあるとは思うが)。ただ赤字であれば税メリットがある?
なお、株主資本は2019年3月末で5.2兆円。10年間、2000億円ほどずつ削られても3兆円くらいは残る。
ややこしい決算ですので私の理解をメモします。

-2018年3月期 武田営業利益2419億円
-2019年3月期 旧武田 営業利益4117億円
 増収効果、経費減、リストラ費用の減
-2019年3月期 新武田 Shire買収費用等調整前営業利益4715億円
 Shire3ヶ月の営業利益寄与+598億円
-2019年3月期 新武田 営業利益2050億円
 Shire関連の棚卸資産公正価値調整費用▲817億円
 Shire関連の無形資産償却費▲992億円(なぜここ?)
 Shire社買収に係る買収関連費用▲238億円
 Shire社買収に関連した統合費用▲596億円
-2020年3月期新武田 営業利益▲1930億円(対前年度比▲3980億円)
 Shireの3四半期分の利益上乗せ+1800億円ほど?
買収費用の消滅+253億円
 統合費用増▲944億円
 利払い増▲457億円
 棚卸資産の構成価値調整費用増▲1708億円
 無形資産償却増▲3398億円
 製品減損▲1100億円

非現金費用が入り込んでいますが、武田のいうところの2020年3月期の一時費用と非資金性費用等を除いた営業利益は6540億円(対前年度比+1825億円増)、CoreEarningsは8830億円(同+4237億円増)となります。
 一株配当は据え置き。しかし支払い配当は2800億円程度になります。まずはコスト削減と負債圧縮を進めて次の買収に備えるということでしょうか。
PS
そういえばパイプラインは。。。
シャイヤ、て、初めてしったが、双方にマイナスでは?
武田薬品工業株式会社(たけだやくひんこうぎょう、英文:Takeda Pharmaceutical Company Limited.)は、大阪府大阪市中央区と東京都中央区に本社を置く日本の製薬会社である。タケダ、Takeda、武田薬品とも略称される。日経平均株価及びTOPIX Core30の構成銘柄の一つ。 ウィキペディア
時価総額
6.95 兆円

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