【北野唯我×大室正志】「左遷」と「忖度」がミドルの成長を止める

2019/5/9
誰もWinしない残酷なシステム
──「令和」時代のビジネスシーンにいらないこと、「平成で終わらせたいこと」について、新卒採用サービス「ワンキャリア」の執行役員で人材論のベストセラー作家でもある北野唯我氏、様々な業種の30社以上で産業医を務める大室正志氏に、各5つずつ論じてもらいます(本日は4回目。毎日各1つずつ、5日連続で配信します)。
北野 僕が「平成で終わらせたいこと」4つ目は、「左遷」です。
昨年僕は、朝日新聞の取材を受けました。「左遷をたどって」という連載なのですが、これがすごい人気だったらしい。
なぜ人気なのかというと、朝日新聞の読者層の50代や60代の人たちが、それだけ左遷されてきたからではないかと思うんです。
北野 唯我(きたの・ゆいが)
著述家、ワンキャリア最高戦略責任者。神戸大学経営学部卒。 博報堂、ボストンコンサルティンググループを経て現職。デビュー作、『転職の思考法』(ダイヤモンド社)が12万部を超えるベストセラーに。最新刊『天才を殺す凡人』(日本経済新聞社)も、発売4日で9万部を超えるベストセラーになる。今、最も注目されるビジネス作家の一人。
大企業で出世していけると思っていたのに、ある日、突然左遷されてしまい、自分が働いている意味や希望を見いだせなくなってしまった人が、それだけ多いのではないか、と。
そのこと自体も気の毒なのですが、それに加え、「左遷」という単語が生み出す誰も幸せにしない、敗北感、負の力が、さらに人々を不幸にしている気がするのです。
──「左遷」という言葉を言い換えるべきだ、ということですか?