[ボルティモア 1日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>は、物流倉庫を近く完全自動化する可能性を排除した。現在の技術では、ロボットなどが人間の能力に取って代わることはできないと説明した。

アマゾンは米国内で110の倉庫、45の仕分け施設、50の配送所を運営する。倉庫などで利用されているロボットは主に衣料品や自転車など雑貨を取り扱う。流通倉庫関連の正規従業員は12万5000人。

アマゾン・ロボティクス・フルフィルメントを統括するスコット・アンダーソン氏は、「技術は現段階でなお極めて限定的」とし、注文の処理作業を完全に自動化するには少なくともあと10年はかかるとの認識を示した。

また、アマゾン・フレッシュやアマゾン・パントリーなどの生鮮食品などを監督する環境・ヘルス・安全グローバル・ディレクター、デレック・ジョーンズ氏は、生鮮食品の取り扱いにロボットは利用していないことを明らかにした。

アマゾンは4月終盤、有料プライム会員向けに無料の翌日配送サービスを提供する計画を発表。同計画に伴い、倉庫の生産性が脅かされることはないとしている。

アンダーソン氏によると、アマゾンは現在、受注後、倉庫からの商品発送までにかかる時間を4時間以内とすることを目標にしているという。