【鈴木啓太】プロ16年の「感覚」を科学して、起業家になった
2019/3/23
人気プロサッカー選手の“第2の人生”に、起業という選択肢が定着するのだろうか。
長くイタリアで活躍した中田英寿氏(42)は現在、日本酒の会社を立ち上げ、自ら代表を務める一方で、現役の本田圭佑選手(32)は、ベンチャーキャピタルを設立し、エンジェル投資家としての顔も持つ。
こうした中で、浦和レッドダイヤモンズで2000〜15年にプレーし、2006〜08年には日本代表としても活躍した鈴木啓太氏(37)が、ある事業会社を起業し、奮闘している。
企業名は「AuB(オーブ)」。設立は2015年。鈴木氏がプロを引退した年だ。
現在、資本金は8000万円。社員数は、顧問や外部委託を合わせて14人と小規模だが、これからBtoCのマーケットにも参入し、会社の舵取りを大きく変えようとしている。
NewsPicks編集部は、その鈴木啓太氏にインタビューを実施。
元サッカー日本代表は、なぜ起業という選択肢を選んだのか。今後どのようなビジネスプランを持っているのかなど、大いに語ってもらった。
アスリートの腸内細菌を採取
──AuB(オーブ)とは、どんな会社ですか。
アスリートのうんちから腸内細菌(腸内フローラ)を取り出して、解析・研究をしている会社です。
AuBを設立したのは2015年で、僕が引退した年です。これまでの3年間は研究開発が中心で、とにかくアスリートのサンプルを集めて、それを研究するというフェーズでした。
これまで、サッカーだけでなく、野球や陸上、ラグビーなど26競技の500検体(500人)以上のデータを集めて、香川大学や3つの研究機関と一緒に共同研究をしています。
やっと研究成果も出てきました。