動物性食品の生産効率に限界
急がれる新たな培養液の発見
(2)骨格にあたる材料。筋細胞を細長い繊維の束に培養するには、骨格に当たる支持材が必要だ。ニューハーベスト社では現在、植物性の支持材に筋繊維を培養する方法を研究している。
(3)培養液。これは細胞の飼料のようなもの。組織が成長するには栄養が必要だ。
(4)バイオリアクター。温度を調節して細胞の成長を促す機械。
「DIYバイオ」。細胞農業は、食肉業界のゲームチェンジを引き起こすだけではなく、従来の研究方法の概念も大きく覆えそうとしています。
科学技術の一般化起きています。バイオテクノロジーはや大学や研究所だけで実験するものではなくなり、家庭で気軽にできるようになってきました。
欧米を中心に趣味の一つとして急速に広まっており、中高生から社会人ま
で、DIYバイオコミュニティーや「FabLab(ファブラボ)」と呼ぶ市民工房を舞台に、市民が研究開発を楽しんでいます。
培養肉は、我々の食文化を大きく変えます。
病原体の感染・発症リスクがなく、製品化までの工程を完全にデータで管理、制御することができます。
いつ、どこの工場でどのように製造されたのかといった完全なトレーザビリティが実現可能となります。
加えて、製造をコントロールできるため、世界規模で需給マッチングの最適化が実現可能となり、現在生産される食料の30%が廃棄されている世界的な食品ロスの低減化への寄与ともなります。
近い将来、神戸牛や松坂牛と並んで、培養肉が選択肢のひとつとなるかもしれません。
細胞農業は私たちの生命倫理に対する考え方そのものに影響与える可能性が高いと感じます。
「もはや私たちは生きるために動物を殺す必要はない」とかりになった場合、それは人類史的な急転換です。
長期的には動物を殺して食べるというような発想は「危険で忌むべき思想」となるかもしれません。
映画ブレードランナーでは動物の希少性が増すいっぽう人類の命が軽んじられる世界が描かれました。
しかし、私たちは間違いなく「育てて殺して食べる」ことでいままで社会を作ってきているので
今の私にとっては「それはもはや私が生きるべき社会ではない」と感じてしまいます。
この心の壁はかなり厚いと思います。
伊藤穰一さんの昨年の記事が面白い。自動運転の5段階のレベル分けのように、細胞農業を6段階に分けて定義している。
https://wired.jp/2018/09/16/ideas-joi-ito-on-fake-meat/
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