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コメント
注目のコメント
深みのあるインタビューでした。
これだけの業績を記録しているのに、「全然まだまだ」「当たり前のことをやっているだけ」「数字を追っても意味がない」と、普通に謙遜される姿がこの企業の強みなのだと感じましたし、一方で、よく発言を吟味すると、当たり前にすごいことをやっているのだと痛感しました。
昨日の日本電産と、村田は、ともに京都で急速に伸びている企業ですが、トップが強いメッセージで発信し突き進む電産と、謙虚かつ控えめながら実はすごいことをやっている村田で好対照で、すごく興味深かったです。
スマホから自動車、さらにはデジタル時代の新ビジネスまで、この75年を迎える"ベンチャー"がどこまで進むのか。きちっと追っていきたいと思いました。普通のことを普通にやり続けるって極めて難しい。競争もあるし、リソースにだって通常は限りがあるわけですよ。だけど、村田製作所の一挙手一投足を見ていると無理ムラ無駄が無く、整合性が取れた動きをしている。少しずつでも確実に毎日歩を進める。テクノロジーレポートを毎年出してるが毎年少しずつでも確実に進歩を進めていて数年経つ頃には誰も追い付けないレベルまで到達している。市場選別や技術開発に迷いがない。戦略がしっかりしている。技術と市場をきちんと見通して必要なものを作り続けている。動きの速いモバイル業界でもそれを普通にやっている。
電子部品をその原材料から研究し手掛けるのは簡単ではないし基礎研究開発をしっかりやるということでしょう。今の時代、実はなかなかその予算をしっかり確保してもっと技術を高めるという基本をやり通すのは難しい。
現場力を高めるために権限委譲して…とあるけれど、工場の6割が国内にあるのにそれでも北米やら中国でも普通の会社以上にマーケットに精通してるのはやはり普通の権限委譲では無理なわけですよ。海外の現場が国内の工場をリアルタイムで動かすために何をやってるか?ということなんですよ。
あと、村田社長が色々話を振ってくれてるので、メトロサークや社是についてはもっと深掘りして取り上げてみて欲しかったかも。
以下が社是。結構、こういう基本的なことをきちんと語ってる社是っていいですね。will can mustがしっかり入ってます。
技術を練磨し 科学的管理を実践し 独自の製品を供給して
文化の発展に貢献し 信用の蓄積につとめ 会社の発展と協力者の共栄をはかり これをよろこび 感謝する人びとと ともに運営する
メトロサークは何気に近年では珍しく村田製作所の経営に強いネガティブインパクトを与えている。陳腐化が進みそうなプリント基板の市場にどうしてそうまでして、思い切って踏み込んだのか、Carrerなどの台湾メーカーやLCP以外の低誘電ソリューションとどう差別化していくのか、などなど切り込んで欲しいポイントがたくさんあったかも。
モバイルが落ち込む分を補って余りある車載セラコンの市場の隆盛、ほかの電子部品メーカーは垂涎の的ではなかろうか。
あと、京都ではないが、利益率の高い部品メーカーという視点では将来一度ヒロセ電機あたりも取り上げて欲しいところ。東京に本社を移す企業が多い中、京都の企業は京都から世界を見る。勇気をもらえるリポートです。村田製作所の社長の言葉は、社長自ら言うところがすごいです。
「やはり権限移譲して、現場に近い所で市場メイキングしていく。上の人に上げたって分からへんから(笑)」
自由と独立、あえて言えば反骨の気風が、京都のよさです。