豚コレラ5府県拡大「重大局面」 愛知・豊田の養豚場出荷で感染
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注目のコメント
以前にもコメントさせていただきましたが、再掲します。コレラはビブリオ菌と呼ばれる細菌の一種で、200種類以上の型が知られていますが、人に感染を起こすのはその中のごく一部です。細菌にも得意、不得意があり、感染を起こせる対象が限られています。豚コレラが人に感染することはまずありません。
基本的には水場が好きな細菌で、汚染された水のプランクトンの中で生き続けると言われており、水の浄化が十分でない環境でアウトブレイクを起こすことが多いです。動物から動物、人から人へも感染を起こし、感染しても無症状でキャリアとなるケースもあることから、症状による判別のみで感染拡大を防ぐことが困難です。
一度感染すると、重度の下痢を起こし、重度の脱水や電解質(巷で言うところのミネラル)の異常をきたすことが多いため、無治療だと死亡率は50-70%にも上ります。治療は人間の場合、抗生物質と大量の輸液ですが、豚では現実的な対応ではないのでしょう。
感染予防には、汚染のない水の使用、食品の加熱、石鹸による手洗いも十分有効であることが報告されています。ワクチンも入手可能で感染予防に有効であることが知られています。
人間の場合にはこのような対応となりますが、豚ではなかなかこれらの対応が厳しく、殺処分が現実的となってしまうのでしょうね。。。「日本の豚肉大丈夫か」という声がありますが、感染した豚肉を人が食べても移りません。
何が問題かというとその強い伝染力と致死率。家畜伝染病にも指定されています。感染した豚は約1週間で死亡するので、全国に広まると甚大な被害に。治療法はなく、他の豚を守るためにも殺処分なのでしょう。