ワークスアプリ筆頭株主が経営権売却へ
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背景にERPソフト業界の直面する二つの波があると思います。オンプレミスからSaasへのシフト、そしてビッグデータ処理による自動化、インテリジェント化などの付加価値競争。ワークスはこの二つの変化に果敢にチャレンジし、集大成としての新プロダクト「HUE」をローンチしました。ただし変化には痛みが伴うもので、Saas化で一括売上からサブスク型に既存顧客が移行する際の一時的な売上減少と、SAPやWorkdayなど並み居る欧米競合にも遜色ないプロダクト開発に海外でエンジニアを大量雇用したことでのコスト増。
同社の苦境は決して「不振」といった類いのものではなく、この業界変化に果敢にチャレンジし積極的に自らを変革しようとした「成長の痛み」と理解しています。ただその自己変革を財務とのバランスを欠くスピードで急激に進めすぎたのかもしれません。一方でこの業界激変に伴うサービス化、Saasシフトはどのソフトウェア会社もいつか経験する「死の谷」であり、対岸の火事ではないはず。この変革に成功例がアドビで、NPの特集がよくまとまっています。
https://m.newspicks.com/news/3415654/継続的に数値を見ると、バランスシートの構造改革が必要そう。左側のアセットの減損と事業(人員、ビジネスの戦線)の縮小。
あと、この膨らんだバランスシートでこの収益性・自己資本だと、株主の損失はもちろん、シニアの債権者にも手を付けないと再生は難しいです(一般論)。
レバレッジ経営の成れの果て。ノリでビジネスを拡大してレバレッジで資金調達した会社が回らなくなるのは、特に景気後退期に顕在化しがちです背景に、各種SaaSの台頭が、ワークスアプリのようなパッケージベンダーの脅威としてありそう。
基幹業務システム(ERP)には、2つの方針がある。
①ワークスアプリやSAPのような「パッケージ」を丸ごと利用
②人事・会計・調達などの各種SaaSの「サービス」を組み合わせる
昨今、各種SaaSが得意領域に特化することで、洗練された「サービス」が提供され、かつ、それらをAPI連携で組み合わせることも容易に。その結果、「パッケージ」より、組み合わせによる柔軟なシステムに、ニーズが集まっているのかも。
※厳密にはERPにもSaaS型があるが、本質的にはパッケージ
=追記=
企業としては、リンク先の三上さんのコメントにある通り、中途市場では同僚内でも色々噂があったけど、なぜか新卒市場で人気という、新卒採用ブランディングに成功してはず。
https://newspicks.com/news/2503464/