GSK、ファイザーが大衆薬統合 英米が世界最大規模、19年後半
コメント
注目のコメント
日経新聞により詳細な記載がありました。
https://newspicks.com/news/3544436/
英グラクソ・スミスクライン(GSK)と米ファイザーの大衆薬の合弁会社は「GSKコンシューマー・ヘルスケア」で、売上高は98億ポンド(約1兆4000億円)と、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)を上回り世界最大。
(GSKの大衆薬事業は歯磨きの「センソダイン」(日本名シュミテクト)が馴染みがあります。)
創薬に注力するため大衆薬事業を切り離す動きが進んでいるようです。大衆薬というのは、処方箋がいらない薬。
GSKは3月に1.3兆円でNovartisの大衆薬の完全買収(合弁の残り株式36.5%を130億ドルで取得)を発表したばかり。今回買収といってもまた合弁スキームに戻り、GSK68%出資。
https://newspicks.com/news/2918483
世界最大といっても約130億ドルほどの売上高。医療用医薬品は特に米国市場は価格が自由につけられるので売上は一種青天井に対して、大衆薬は身近ではあるが市場規模は小さめ。
ただ、再編も色々進んでいて、2014年にはBayerがMerckから買収をしたりしている(①)。また最近は大正製薬がBristol Myersの大衆薬事業の買収が近いという報道(②)もあったばかり。
①https://newspicks.com/news/425075
②https://newspicks.com/news/3537927これは面白い動きです。
何よりもお荷物の大衆薬の分野の統合、という点が興味深いです。
世界的には、製薬M&Aは、医療用医薬品の高収益モデルにシフトしていこうとし、一般用医薬品・OTCのカーブアウトなどの動きがあります。
ここで、逆バリの動きを見せたのが、大正製薬です。
昨日の報道で、1,800億円で、米ブリストル・マイヤーズスクイブのフランス子会社UPSA、一般用医薬品の会社の買収を発表しています。
この点はさすが大正製薬、と言った印象です。
一般用医薬品の分野で、このUPSAの買収に名乗りを上げたことで、
・一般用医薬品買収なら大正製薬に
と言うかシグナルをグローバルに発信できたことは、今回の案件で大きな効果があったのでは、と推察します。
年末になり、製薬業界が俄かに統合、成長戦略としてのM&Aが活発になってきたな、と感じました。