[東京 17日 ロイター] - 日立製作所<6501.T>は17日、スイスの重電大手ABB<ABBN.S>のパワーグリッド事業(送配電)事業を買収すると発表した。買収金額は約64億ドル(7040億円)。これにより、日立は送配電事業で世界首位に踊り出る。

会見した東原敏昭社長兼最高経営責任者(CEO)は「グローバルリーダーというポジションを獲得するには非常にいい買い物だ」と述べ、事業の拡大に意欲を示した。

買収事業の売上高は100億ドル(約1兆1000億円)。両社は同事業価値を110億ドルと算定し、これをベースに買収額を見積もった。2020年前半に発行株の80.1%を約7040億円で取得し、将来的に完全子会社化する。

メーンアドバイザーはUBS、アドバイザーはゴールドマン・サックス証券が務めた。アバイザリー費用は約100億円。

日立によると、送配電市場は再生可能エネルギー市場の拡大や新興国での電力供給網整備などを背景に需要が拡大しており、2017年から2020年まで年平均4%以上の成長が見込まれている。

*内容を追加しました。

(志田義寧)