【三浦崇宏】電博の寡占が終わり、広告「産業」へ進化する

2018/12/18

電博から独立・転職者が増加

2018年は、「平成」が終わる前年であるとともに、「電博」の終わりでもあったように思う。電通と博報堂、大手2社による寡占の業界構造が変わろうとしている。
電通は海外事業への注力を強化し、また国内外のスタートアップへの投資事業も本格的に稼働させている。言うまでもなく、もうすぐあの大型イベントも始まる(あれ、コラムとかでは名前だしてもいいんだっけ?)。
一方で博報堂は衛星機能を持つ子会社を複数設立し、クリエイティブやマーケティングのフィー、つまり人件費を獲得していくモデルをさらに強化していく。
ここまでは既定路線の延長の動きではあるが、2018年を特別な一年としているのは人材の拡散である。先に「電博の寡占」と書いたが彼らが抱え込んでいる最大のものはクライアントでも現金でも利権でもない、人材だ。
今までは入社したら一生安泰と言われていたこの2つの大企業から、転職・独立する者たちが、2018年は一挙に増えた。
営業やマーケティング職はGAFAやツイッター、バイトダンスといった外資大手や、DMMやメルカリといった国内メガベンチャーに移籍するものが多い。