【落合陽一×中田敦彦】お笑いをアップデートせよ

2018/11/23
11月21日のWEEKLY OCHIAIは「お笑いのアップデート」。お笑い芸人のオリエンタルラジオ 中田敦彦さんをゲストにお迎えし、お笑いの現状と課題について議論しました。
視聴はこちら(タップで動画ルームに移動します)。

テレビと真逆の「WEEKLY OCHIAI」

「この番組、分かんない人に向けて、用語一個一個説明しないんだ。」(中田)
登場早々「WEEKLY OCHIAI」を視聴していて衝撃を受けたと言う、中田敦彦さん。
中田敦彦(なかた・あつひこ)。1982年大阪府生まれ。オリエンタルラジオのボケ担当。2004年「武勇伝」ネタで一躍注目を浴びる。2014年にRADIO FISH結成。芸人の枠に収まらず多彩に活躍中。
落合さんの言葉を理解しきれなかったのに、番組は解説せずに進んで行く。
広く届けることに力を入れるテレビとは真逆といえる形式が、なぜ上手くいくのか。
この日の「UPDATE MEETING」は、本題に入る前に、直接課金というビジネスモデルについて議論した。

テレビで売る、お笑いビジネス

「Netflixが上手くいってるのは、ユーザー直接課金だから。」(落合)
番組が成立する背景は、広告収入に頼らない直接課金のビジネスモデルにあるという落合さん。
そして、お笑いも直接課金であると指摘する。
落合陽一(おちあい・よういち)。1987年東京都生まれ。筑波大学 准教授・学長補佐 デジタルネイチャーグループ主宰。ピクシーダストテクノロジーズ代表取締役。
「お笑いって本質的には直接課金なんじゃないですか、落語とか。」(落合)
落合さんの言葉に対して、舞台は直接課金であるが、舞台収入を芸人さんに還元する仕組みはつくられてこなかったという中田さん。
そのため、吉本興業の芸人さんはいくら舞台に出ても全く稼げない。
テレビに芸人さんを売り、芸人さんがスターになるビジネスモデルが一番稼げたという。

若手が沈む、お笑いの船

「正当な出世コースが消えている。」(中田)
しかし一方で、テレビコンテンツは若年層の芸人を求めていないと述べる中田さん。
ターゲットを50代以上に合わせている中で、同年代の支持を受けても、30〜40代がテレビを見ないから勝てない。
30〜40代が見ているのはテレビではなく、自分のビジネスキャリアだという。

他人の物語より自分の物語

「広く薄い広告モデルコンテンツよりも、自分に最適なコンテンツに直接課金する。」(落合)
自分のビジネスキャリアは、自分の物語なので、何かに没入してテレビを観るよりも面白い。
だからこそ、マスに向けた広告収入コンテンツよりも、自分に最適なコンテンツに直接課金するのは納得だという落合さん。

お笑いを発信する必要はあるか

番組後半、プロアナに決定した奥井奈々さんから、「そもそもお笑いを発信する必要はあるのか」という質問がでる。
奥井奈々(おくい・なな)。1993年生まれ。18歳まで淡路島で育つ。関西外国語大学卒業。在学中フロリダ大学へ留学。2015年から3年間、ユニクロで勤務。2018年からモデルとして活動。
「きっちり構成されてつくられた笑いは、商品として価値があるから発信される。」(中田)
感動を発信する必要はあるかと、本質的に一緒だと答える中田さん。
人は生きているだけで偶発的に泣いてしまうので、必ずしも泣ける映画を観に行く必要はない。
作り込まれた笑いや感動には価値があるから、発信していると語る。

お笑いを多角的に考える

お笑いの定義と起源は。お笑いは習えるのか。
なぜお笑い業界は、プレイヤーからプロデューサーが出てこないのか。
議論は全編を通して、多角的にひろがる。
「芸人はおでん」
「ヒカキンは献血を毎日してるようなもの」
中田さんのセンス溢れる言葉選びと、お笑い論の全貌は、ぜひ本編でご覧ください。
視聴はこちら(タップで動画ルームに移動します)。

次回は「スタートアップ」

11月28日は、デロイト トーマツ ベンチャーサポートの斎藤祐馬さんをゲストにお迎えします。
テーマは「スタートアップ」。
日本のスタートアップが、現在直面している課題、そして今後の道筋を議論していきます。
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<執筆:潘嘉敏、デザイン:片山亜弥>