【実践】天才たちからの挑戦状。あなたはこの問題が解けるか

2018/11/11
日本の数学の天才たちが集まる「プログラミング・コンテスト」の分野。特に、いかに日本が世界の強豪の一角に上り詰めたのかを記した昨日の記事は、おかげさまで大きな反響を呼んだ。
では、彼ら数学プログラミングの天才たちはいかなる問題と日々向き合っているのか。
【実録】あなたの知らない、「日本の天才」が集う場所
さすがに数学オリンピックや情報オリンピックのメダル獲得者が日々向き合っている問題にいきなり挑戦することは難しいが、彼らが問題を解くに当たって駆使している数学の「アルゴリズム」の考え方は参考にすることができるはずだ。
実際のコンテストでは、アルゴリズムを使いこなした上で、さらにプログラムを実装するという過程があるが、ここではまずプログラムは抜きにして、「数学的な思考」を身につけることを目的に「初歩中の初歩」とも言える問題を、AtCoderの高橋直大氏に提供してもらった。

「地球爆発」を避ける思考

まず、早速最初の問題を見てみよう。
これは、誰しもが見たことのある「あみだくじ」の問題だ。さすがに、これを解くのに苦労する人は少ないだろう。
駒から線をたどっていけば、誰もがAにたどり着くはずだ。では、以下の問題であればどうだろうか。
少しだけ複雑さを増したが、これも解けない人はそういないだろう。むしろ、「簡単すぎるだろう!」と怒りの声が聞こえて来そうで怖いほどだ。
これもさっきのAの位置から、順番に線をたどっていけば、Fにたどり着く。すると、以下の問題だと、どうなるだろうか。
いきなり難易度が上がったのではないか。