【研究】貧困からの脱却にまず必要なのはポジティブ思考

2018/11/18

「希望」がもたらす効果

あなた自身と、あなたの未来を信じなさい──。
陳腐な自己啓発の文句のようだが、これが貧困撲滅に効くことを示す研究結果が増えている。
特に注目されるのは、アフリカ、中南米、そしてインドにおける3つの実験の結果だ。
ウガンダの首都カンパラでは、チェスの天才少女を描いた映画を見た生徒たちの試験成績が上がった。メキシコの古都オアハカでは、マイクロファイナンス機関の利用者に、よりよい未来への展望を持たせることができた。そしてインド東部の街コルカタでは、自分たちの権利を教えられた売春宿の性労働者たちは、人生を改善する具体的な行動をとるようになった。
貧困は絶望を招き、悪循環を引き起こす。
だが、希望を持たせるという小さな介入をするだけで、現状を大きく改善できる場合もあることを、最近の研究は示している。