ニューヨーク株式市場 ダウ平均株価 終値 545ドル余り下落
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昨日に続きですが、真っ当に解釈すればこれまで中立金利超えの利上げシナリオ・貿易摩擦の激化・ブレグジットのテールリスク増大・イタリア政局混乱等々、明確に「株売り」という材料が提供されているのに金利も株も上がってきたことが異常だったのであり、その清算が始まっていると言えばそれまでだとは思います。なお、VIX先物は2月ショックの前夜までショートが蓄積していましたから「そろそろかな・・・」という声は先月末からありました。政治的には7月下旬からトランプ大統領が金融政策に関心を持ち始めており、「それみたことか!」と言わんばかりに今後批判を先鋭化させてくる恐れもあるでしょう。これまで穏便に済んでいたのは(恐らく大統領も大好きな)株価が安定していたからです。
2月は直ぐに収束しました。今回もそうかもしれません。しかし、2月との相違点として①貿易戦争は脅迫から執行のフェイズに入っていること、②ブレグジットはどうやら間に合いそうにないこと、③FRBは中立金利を超えて利上げする意向を示し始めていること、の3つです。とりわけ③がこの1か月で浮上した材料であり、株価を始めとするリスク資産価格にはどう考えてもネガティブです。
この手のクラッシュを全てアルゴやAIに集約しようとするのは思考停止であり、それは増幅装置であって真因ではないという俯瞰的な目が必要だと思います。世界的な株価の下げも概ね今日まででしょう。トップニュースや新聞の一面に株安の記事が出始めればいいところです。下げの主因と言われた米国の長期金利は、この混乱で金利低下気味です、株の下げが、金利上昇の速度を抑え、適度な、景気拡大を続ける状況を作ります。中間選挙後の米中首脳会談の構想も報道されています。一喜一憂せずにしっかり投資し続けることが肝要、悲観論はもっともらしく聞こえますが、ここまで外れ続けていることを忘れないように。
11月の中期選挙の前でこのような激動はまだあと何回もあると思われる。
世界経済は基本的に調整局面に入り、とくに来年、再来年はもっと下がると思われる。
とても貿易戦争をするタイミングではない。
貿易戦争によって調整局面を速めたと言えよう。