【直撃】ベゾスと交友、Tik Tok出資…最強ファンドKKRの正体

2018/10/8
9月28日、中国の代表的ユニコーンの1つであるバイトダンスに、ソフトバンクなどが大型出資をすることが明らかになった。
バイトダンスといえば、ニュースアプリの「今日頭条(Toutiao)」や動画共有アプリ「Tik Tok」を運営し、その評価額は米Uberを超える8兆円超にまで成長している。
実は、この出資協議を主導しているとされる“黒幕”は、ソフトバンクとは別に存在する。
KKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)。
日本ではさほど有名ではないが、アメリカの投資ファンドKKRは、資金規模・ステータスともに世界最大・最強のファンドである。
足元においても、バイトダンスにとどまらず、欧米自動車大手フィアット・クライスラー(FCA)が自動車部品のマネッティ・マレリ部門を売却する先として名前が挙がるなど、その出資・買収案件は枚挙にいとまがない。
1976年に設立されたKKRは、米国の名門投資銀行ベア・スターンズを飛び出して創業した、3人のユダヤ系アメリカ人たちの頭文字を取って名付けられた。
ジェローム・コールバーグ・ジュニア、ヘンリー・クラビス、そしてジョージ・ロバーツだ。
世界中の名だたる出資・買収案件の裏に存在する、KKRとは果たして何者か。
彼らは設立40年余りでいかにして急成長を果たし、現在の地位を勝ち得たのか。2013年から日本法人社長を務める平野博文氏に、世界最強ファンドの秘密を聞いた。

ハゲタカと呼ばれた20兆円ファンド

平野 今、KKRがお預かりしているグローバル運用資産は、「20兆円強」(1913億ドル)に達しています。