【メルカリ】仕事の基準をトップに合わせ、自走できる組織を作る

2018/9/15
世界で最も優秀な人材が集まると言われる企業の一つ「Google」。
そのGoogleで人材育成やリーダーシップ開発に携わり、現在は独立しその手法を世に広めようとしているのが、ピョートル・フェリクス・グジバチ氏だ。
ピョートル氏はこの度、新著『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』を執筆したが、ピョートル氏が「この企業のチームづくりは面白い」と語るのがメルカリだ。
その詳細について、ピョートル氏とメルカリのPeople&Culture部門担当の執行役員、唐澤俊輔氏に語ってもらった。

心理的安全性がベース

──ピョートルさんはこれまでに、世界中でさまざまなチームを見てこられたと思います。Googleをはじめとする「世界最高のチーム」に共通点はありますか?
ピョートル チームづくりの原理原則は世界共通です。
どのチームも、“心理的安全性”が根本にあります。“心理的安全性”がなければ、素晴らしいアウトプットは生まれないものです。
心理的安全性とは「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」という実感のことです。だれしも「チームの一員として認められたい」という気持ちを持っていると思います。
まず“心理的安全性”がベースで、その上にしっかり定まった方向性、明確な役割分担、活発なコミュニケーションがある。
その前提のもと全員がプライドを持って意義ある仕事をすることで、最高のチームは成り立っています。
ところが、大手企業ではそれらを満たすのは難しくなっているのが現実です。
ピョートル・フェリクス・グジバチ
プロノイア・グループ 代表取締役 / モティファイ株式会社 取締役
2000年に来日。ベルリッツ、モルガン・スタンレーを経て、2011年Googleに入社。アジアパシフィックにおけるピープルディベロップメント、2014年からグローバルでのラーニング・ストラテジーに携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発などの分野で活躍。2015年に独立して現職。
唐澤 “心理的安全性”は僕らもよく使う言葉になります。普段の会話でも出てきていますし、何でも言い合えるという関係は非常に重要ですね。
逆に、本音を隠したり言いたいことを言えなくなると、「悪いことをしているのではないか?」と勘ぐってしまったり、経営者が現場を信じられなくなる。