(ブルームバーグ): 米電気自動車(EV)メーカー、テスラの非公開化を検討中でそのための資金を確保したとするイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の7日のツイッター投稿について、株価操作に相当するとして株主の1人が10日、マスクCEOと同社を相手取りサンフランシスコの連邦地裁に提訴した。

同社株主のカルマン・アイザックス氏が、証券詐欺を巡る集団訴訟としての認定を求めて提訴した。株価をつり上げ、同社株をショートにしている投資家を不意打ちできるようマスクCEOが資金確保について虚偽のコメントをしたと、アイザックス氏は主張している。

テスラを1株420ドル(約4万7000円)で非公開化する計画を示したマスクCEOの投稿を受け、7日の同社株終値は11%高の約380ドルとなった。しかし、同計画の実行可能性や必要資金を既に確保したとの同CEOの主張に懐疑的な見方が広がり、株価はその後の2日間で約7%下落した。これまでのところ同CEOからも、他の誰からも資金確保を裏付ける証拠の提示はない。

アイザックス氏は訴状で、「必要な資金を確保したとのマスク氏のコメントは特に重要で市場を大きく動かした」と指摘。同社株をショートにしていた投資家は、同CEOの虚偽の情報を受けて「人為的につり上げられた価格でのショートカバーを余儀なくされた」としている。テスラは同社を相手取った今回の提訴に関してコメントを控えた。

原題:Musk Tweet Draws Tesla Investor Suit Over Share Price Jump (2)(抜粋)

--取材協力:Robert Burnson.

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