【市来広一郎】地元熱海を復活させる。立ち上がった元IBMコンサル

2018/7/23
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第148回(全5回)は、衰退しつつあった熱海の街を再興させた一人である、machimori代表取締役の市来広一郎氏が登場する。
かつては大企業の保養所が集まり、観光シーズンになると団体旅行の観光客で賑わっていた熱海は、バブルの崩壊と共に、大企業は次々と保養所を閉鎖し、急速に衰退。人口はどんどん減り、高齢化も進んだ。しかし、2015年には人口が増加し、若い起業家やアーティストが注目する街となった。

そんな熱海復興の立役者ともいえるのが、市来氏だ。熱海で育った彼は、日本一の温泉観光地として名を馳せた時代も、不況の到来と共に街が廃墟と化していった時代も知っている。
大学卒業後、コンサルタントとして活躍するも、地元熱海をリノベーションすべく退職。最初の数年は収益の出ない活動を続け、時には貯金を切り崩しながらも、根気強く、地元の再生に取り組んできた。
バブル崩壊後の熱海は、日本全国の地方の衰退と同じ構造だと話す市来氏に、街のリノベーションの極意を聞いた。