【解説】EUとメルケルの終わりの始まり

2018/7/6

移民問題が突きつけるEUの矛盾

移民問題をめぐって崩壊寸前に陥ったドイツのメルケル政権が、どうにか危機を回避した。
だが今回の出来事は、欧州統合という壮大な実験と、移民・難民にオープンな時代、そしてヨーロッパの要としてのアンゲラ・メルケル首相の時代の終わりの始まりを意味する。
いや、もしかすると、メルケルが政治的に困難な犠牲を払ったおかげで、ドイツにとってもヨーロッパにとっても最悪の事態は回避できたのかもしれない。