【独占解説】ベンツが狙う、“モビリティ界のアマゾン”とは何か

2018/7/3
自動車メーカーから脱却し、「モビリティサービス企業」に変貌する──。
2018年1月、トヨタ自動車の豊田章男社長はそう宣言した。
これからの自動車メーカーは、人々に自動車という「モノ」を提供するのではなく、移動という「サービス」を提供していく企業へと、生まれ変わる必要がある、という意味だ。
以来、日本でもこの「モビリティサービス」というキーワードが頻繁に語られるようになった。
しかし、100年以上も「自動車の所有」を前提にしたビジネスモデルにどっぷりと浸かってきた巨大な自動車企業が、サービス企業に生まれ変わるというのは、一夜にして可能なことではない。
そのことに10年以上も前から気付き、きたる時代の変化に対して準備を着々と進めてきた企業こそ、130年前に自動車という乗り物を発明したイノベーター、独ダイムラーだ。
彼らは本気で「移動を再発明」し、自らの企業文化や体質までを変えていくつもりがあるのか。
ダイムラーの変革のカギを握るのが、モビリティサービスの自社開発に取り組む傘下の組織、「ダイムラーモビリティサービス」だ。NewsPicks編集部はこの度、そのトップへの独占インタビューに成功した。
トヨタがようやく重要性を認識した「モビリティサービス」について、10年も前からダイムラーが機動的に取り組むことができたのはなぜなのか。
世界で先頭を走る、彼らの自己変革の本気度から、描くモビリティサービスの未来像まで、たっぷりと聞く。

すべては「10年前に始まった」