【完全解説】孫正義は、なぜ「世界」を買い漁れるのか

2018/6/18
「ソフトバンクを300年成長し続ける企業集団にしたい」
常々こう宣言しているソフトバンクグループの孫正義氏。今や、携帯事業はすでに過去のものとばかりに、戦略的な投資会社として、次々と世界中の注目IT企業を買い漁る「群戦略」を一気に推し進めている。
Uber、NVIDIA、WeWork……。
孫氏が手中に収めた企業群は数え上げればきりがないし、今後も新たなファンドを通じて、その数は次々と膨れ上がるに違いない。
ただ、孫氏の派手な買い物が注目される一方で、これら巨額買収を裏で支える「財布」について詳しくする機会はそれほど多くない。
NewsPicks編集部は、孫氏の買収を影で支える「金庫番」であるCFO(最高財務責任者)の後藤芳光氏に、資金捻出術の裏側を聞いた。

投資予算は「悪」である

──孫社長は、今日も世界の企業を買い漁っています。その買収意欲を財務で支えるのは、特殊スキルが要求されるのでしょうか。
そんなことないですよ(笑)。