【佐渡島庸平】一から伝授。ファンコミュニティの作り方・育て方

2018/5/21
コミュニティづくりは、編集者やコンテンツづくりに関わる仕事はもちろん、プロダクト開発者やマーケターにもビジネスのヒントとなる。
5月に新著『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~』を刊行した編集者の佐渡島庸平氏が、コミュニティをビジネスに生かす際の留意点、そしてファンコミュニティを広げる具体的な方法論を明かす。
佐渡島庸平(さどしま・ようへい)/コルク代表
1979年生まれ。東京大学文学部を卒業後、講談社に入社。モーニング編集部で井上雄彦『バガボンド』、安野モヨコ『さくらん』のサブ担当、三田紀房『ドラゴン桜』、小山宙哉『宇宙兄弟』などの主担当を務める。2012年10月、講談社を退社し、コルクを創業。同社がエージェントを務める羽賀翔一氏が作画を担当した「君たちはどう生きるか」の漫画版が大ヒット。

機能ではなく世界観を語れ

──企業のビジネス担当者が、自社のプロダクトに対するコミュニティを作りたいと思ったら、何を意識すべきなのでしょうか。
佐渡島 まず前提として、相手に物事を伝えるためには、相手が「聞く準備」を持つことが必要です。最近では大手企業のCMで、ちょっときつい表現をしたために、それがTwitterやFacebookに拡散され、簡単に炎上する事例が数多く見られます。