[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸。国内休場中に米国株が下落したことを受けて小安く始まった後、切り返す展開となった。ファーストリテイリング<9983.T>など日経平均への寄与度の高い銘柄の上昇が底上げに寄与した。ただ、大型連休の谷間となり、米アップル<AAPL.O>の決算など重要イベントも控えて積極的に上値を追う姿勢は限定的だった。

TOPIXは0.17%安で取引を終了した。セクター別では銀行業が下落率トップ。石油関連や海運、鉄鋼が堅調だった。大型株で構成するTOPIXコア30<.TOPXC>は0.32%安だった。

27日に今期が減益となる見通しを発表したソニー<6758.T>が6%安となった。対照的に米携帯電話4位のスプリント<S.N>が同3位のTモバイルUS<TMUS.O>と合併することで合意したと発表したソフトバンクグループ<9984.T>が買われたほか、ファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>も上昇。3銘柄で日経平均を約53円押し上げる要因となった。

日経平均の終値が2万2500円を上回るのは2月5日以来、約3カ月ぶり。月が替わった第1営業日に株価が上昇する日経平均の「月初高」も3カ月ぶりとなった。日経平均をTOPIXで割ったNT倍率<.NTIDX>は12.69と、終値ベースでは昨年12月4日以来、5カ月ぶりの高水準まで上昇した。

ただ、後場は値幅(高値と安値の差)が50円未満にとどまり、こう着感が強まった。「一番の相場のネックはスマートフォン需要が減退するのではないかという意識。半導体の場合、スマートフォン以外でも需要増が見込めるが、市場はまだこの点を織り込めずにいる」(エース経済研究所・取締役市場分析グループストラテジストの西尾宣博氏)との声が出ていた。

個別銘柄ではフォスター電機<6794.T>がストップ安比例配分。同社が27日発表した2019年3月期の連結営業利益予想は、前年比40.9%減の55億円だった。年間配当予想は前年比35円減配の1株20円。スマートフォン向け部品の需要減が減益予想の背景にあるとみられており、売り注文が集まった。同じく今期が減益となる予想を発表したホンダ<7267.T>がさえない。

一方、日立製作所<6501.T>がしっかり。同社が27日発表した19年3月期の連結業績予想(国際会計基準)は、調整後営業利益が前年比4.9%増の7500億円となった。トムソン・ロイターが集計したアナリスト17人の営業利益の予測平均値の7424億円を上回り、堅調な業況を好感した買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり818銘柄に対し、値下がりが1198銘柄、変わらずが67銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22508.03 +40.16

寄り付き    22453.42

安値/高値   22411.43─22519.45

TOPIX<.TOPX>

終値       1774.18 -3.05

寄り付き     1774.36

安値/高値    1767.57─1775.14

東証出来高(万株) 177167

東証売買代金(億円) 28713.04