【反論】ブロックチェーンは「魔法の杖」ではない

2018/4/27
特集「ブロックチェーン入門」の第5回は、デジタル通貨の黎明期から携わる京都大学の岩下直行教授に、ブロックチェーンでよく語られる「トラストレス」「非中央集権」の意味と、その矛盾について語ってもらった。
「中央がない」ことの意味
──ブロックチェーンのポテンシャルについて語るとき、よく出てくるのが、「非中央集権」と「トラストレス」の概念ですね。
その意味を理解するためには、「トラストレス」「decentralised(非中央集権)」という概念がなぜできたのか、その源流に遡る必要があります。
まず、インターネットも分散型ネットワークです。
その起源であるARPANETの時代から、どこかが中央となって全体を支える仕組みではないですし、「中央を攻撃されたら全滅、という事態は起こさない」というコンセプトはあったわけです。
だけど、例えば経済の取引や人の管理、情報の帰属者を明確にして管理する場合、ビジネスや行政を、インターネット上でやろうとした時に、ここに「トラスト」という構造を入れないといけなかったわけです。