【石川善樹×矢野和男】知的労働の生産性を上げる「フロー」

2018/5/9

世の中より2サイクル早かった

石川 矢野さんが書かれた『データの見えざる手』を読んで僕が最初に思ったのは、2007年のころからだいぶ進化したなということで。「ここまできたか!」と思いました。
最初の入り口は、とにかく測るっていうところだったわけですよね?
矢野 そうです。とにかく測るっていうことからスタートしました。
石川 「センシブルオーガニゼーション」っていうのは、まだコンセプトだったんですか?
矢野 2008年ぐらいには、小さいですけど事業化しようという動きがありました。最初は日立グループの中で事業化しようってことで始めたんですが、ちょうど折悪く、リーマンショックもあったし、もうそれどころじゃないということになった。
BtoBを目指したので、企業のお財布が極めて引き締まっていた状況でのスタートでは、まったくうまくいかなかったです。
それまでは取れていないデータを提供できるので、とりあえずそれを「見える化」することで何かできるかなと考えたんですが、これはまったく甘くて。