古い社員の意識を変えて「働き方2.0」へ

2018/7/25

大企業病にかかっていた

ピラミッド構造の集中型会社組織から、プロジェクト指向の分散型会社組織に変える。といっても、どこから手をつけたらいいのか、まったくわかりません。
そこで、会社の健康診断をやりました。社員全員に無記名の満足度調査を行ったのです。無記名ですから、会社に対する不満、感じている問題点を洗いざらい書いてもらいました。
ひどかったですね。いい話なんかひとつもなくて、ありとあらゆる不満が出てきました。
不満が一番多かったのが、上司に対する不満です。
自分の古臭いやり方を押しつける、提案しても通らない。上司のやり方で成果が出ないのに、責任だけは押し付けられる。仕事をしない。
2700を超える回答を読みながら、上司に対する不満じゃなくて、僕に対して文句を言われているかのようで、胃が痛くなりました。
自分のやり方を押しつける。僕もそうじゃなかったとは言い切れません。
でも、その一方で、音楽に情熱を注ぐ、そのためにはつらくても仕事に向かうということもしていたのに、上司たちは、楽ができて楽しそうな部分だけ僕の真似をして、大変だけど懸命に仕事をするみたいな大事な部分は学んでくれなかったようです。
大した大きさの企業でもないのに、中身だけは大企業病にかかっていたのです。

執行役員13人を6人に絞る

エイベックスの執行役員は当時13人でした。組織がピラミッド構造なので、長く勤めていると、執行役員を任されるという昔の企業の形です。
しかし、経営と執行を完全分離して、執行役員をグループ執行役員という形に変え、6人に絞ることにしました。ですので、13人のうち数人は降格するか、それが嫌なら退職してもらうかしかありません。
それを僕が一人一人、個別面談をして突きつけていきました。