ライバルを叩き潰す。客が殺到するキャンペーン

2018/7/15

より大きな敵を叩く

音楽がタダで好きなだけ聞けると思って、僕は「友&愛」港南台店のアルバイトに潜り込みます。でも、オーナーから「店の経営を好きにやっていい」と言われて、ビジネスの面白さに目覚めました。
僕にとってのモチベーションは、敵を叩き潰すこと。ライバルを徹底的に叩き潰すことが、僕を奮い立たせてくれるのです。
叩き潰すと言っても、何も相手の足を引っ張ったりする卑怯なことをするわけではありません。相手をよく研究して、相手のいい部分を学び、そして相手の弱点を発見して、そこを突いていく。敵を叩き潰したら、次のより大きな敵を見つけて、今度はそっちを叩く。
そのやり方は今でも変わりありません。敵が道路の向こう側の貸レコード店から、輸入レコード業者になり、レコード会社になり、と、どんどん大きくなってきただけ。
それが、公明正大な正しいビジネス競争のあり方だと思っています。

仮想敵を定めて調査

貸レコード店の運営を任された僕たち3人は、同じ地域にある流行っている貸レコード店を仮想敵に定めました。
「あの店の売り上げを抜けばいいんでしょ!いける、いける!」
そんなノリです。
まずは敵を知らなければなりません。僕はオーナーに頼んで、交通量調査などで使うカウンターを買ってもらいました。これを使って、ライバル店にどのくらいの客がきているのか、どのくらいの客が借りて帰っているのかを、交代で調査したのです。
結果は愕然とするものでした。
客数からライバル店の売り上げを推計してみると、約550万円。こちらが150万円ですから3倍以上です。会員数は推計3万人。こちらはたった3000人ですから10倍です。入会金は0円、こちらは500円。レンタル料は向こうの方が20円ほど安い。
どこをどう見ても勝てるわけがありません。こっちは向こうを敵だなんて言っていますが、向こうは多分眼中になかったでしょうね。