[東京 7日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。米ホワイトハウスが日本時間の早朝、国家経済会議(NEC)のコーン委員長が辞任すると発表したことを受け、今後の米国株の動向を警戒した売りが先行した。円高進行・米株価指数先物安の基調が続き、日本株の重しになった。トランプ政権の経済政策に対する先行き不透明感が強まり、朝方から輸出株や素材株が売られた。

コーン氏辞任を受けて円高が進行したほか、米株価指数先物が下落。日経平均は一時200円超の下落となった。ただ、売り一巡後は先物への買い戻しや公的年金等の押し目買い観測で下げ渋り、一時プラス圏に浮上する場面もあった。

ただ、その後は軟調な展開が続いた。前引けにかけて持ち直した米株価指数先物が、後場に入ってじり安基調を再開し「さすがに日本株も引きずられた」(国内証券)という。大引けにかけては、きょうの安値圏でのもみ合いが続いた。

市場では「2月上旬の大幅下落を受けた日柄調整は、4月中旬ぐらいまでは続くのではないか」(みずほ証券投資情報部部長、倉持靖彦氏)との声が聞かれた。米国で通商関連の日程が複数、控えているほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)や来月発表分の雇用統計も見極める必要があるという。

TOPIXは0.72%安だった。東証1部の売買代金は2兆7361億円。セクター別で下落率が大きかったのは、鉄鋼、電機・ガス、その他製品、ガラス・土石製品など。上昇率トップは証券で、精密機器、その他金融、不動産、小売と続いた。

個別では、ブイ・テクノロジー<7717.T>が大幅高となった。複数の海外大手ディスプレーメーカーから製造装置を約170億円で受注したと6日に発表し、業績期待の買いが先行した。

一方、韓国大統領府が北朝鮮との首脳会談を4月後半に実施するとともに、北朝鮮が、非核化に向け米国と対話する意向を表明したと6日に発表。地政学リスクが後退したとの受け止めから、防衛関連と位置付けられていた石川製作所<6208.T>と豊和工業<6203.T>が大幅安となった。

東証1部の騰落数は、値上がり617銘柄に対し、値下がりが1368銘柄、変わらずが85銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21252.72 -165.04

寄り付き    21261.96

安値/高値   21201.94─21484.08

TOPIX<.TOPX>

終値       1703.96 -12.34

寄り付き     1705.63

安値/高値    1702.97─1722.88

東証出来高(万株) 146744

東証売買代金(億円) 27361.94