孫正義ウォッチャーが語る「群戦略」

2018/3/5
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」（毎週月～木 9：00～13：00）と連携した企画「PICK ONE」（毎週月～木 11：10～11：20）をスタートしました。
5日は、gumi 代表の国光 宏尚（くにみつ・ひろなお）さんが出演。
国光さんは、サンタモニカ・カレッジを卒業後、アットムービーに入社し、取締役に就任。映画やドラマのプロデュースを手掛ける一方、インターネット関係の新規事業を立ち上げ、2007年には、モバイルを中心としたインターネットコンテンツを提供する、gumiを設立しました。今日は「フェイスブック、グーグルの限界を超える、孫正義の『次の一手』」（Forbes Japan）を題材に、孫正義が実現を目指す「群戦略」についてお話頂きました。
POINT 1:
象徴的だった子会社上場
2月に行われたソフトバンクグループの第3四半期（17年4月〜12月）の決算報告で、孫正義会長が子会社である「ソフトバンク」を上場すると発表した。
「ソフトバンクグループが、サウジアラビア政府などと一緒につくった、10兆円規模の投資ファンド。投資先は、各分野ナンバーワンの企業で、およそ20〜30％出資しています。
これは『群戦略』と呼ばれ、ソフトバンクグループが筆頭株主として影響力を持ちながらも、お互いでシナジー効果を発揮し、協力体制を築くことが出来ます。
今回、ソフトバンクグループだった『ソフトバンクモバイル』を切り出し、単独で新規上場する動きは、今後、『群戦略』を実現させるための象徴的な出来事だったのではないでしょうか」（國光さん）
POINT 2:
20年前からの計画
「孫さんは、これまで一貫して、ソフトバンクが『情報革命で人々を幸せにする』ことを目標に掲げ、『300年続く会社をつくる』と言ってきました。
業界にイノベーションが起きても会社を続けるために『群戦略』を進めているのでしょう。孫さんがすごいのは、こういった戦略を、20年前から言っていたこと。
ソフトバンクグループがビジネスとして成立する前から、ブレずにやり続けてきたことが興味深いですね」（國光さん）
POINT 3:
データ取得の自動化が勝負
「インターネット全体では今後どんな動きが予想されますか？」（サッシャさん）
「インターネット時代で1番重要なものはデータ。これからは、データが全ての中心になるるため、データをめぐる争いが起こってくるのではないでしょうか。
記事で、FacebookやGoogleなどは、ユーザーに能動的にデータを上げてもらう仕組みに限界がきているのではないかと書きました。これから大事になるのは、データをどんどん吸い上げていくような仕組みだと思います。
ソフトバンクが投資しているUberや滴滴などのライドシェアサービスは、運転しているだけで、誰がどこに行ったかだけでなく、渋滞状況などの交通情報を取得できます。
『群戦略』を行うことで、Facebook、Googleでも持っていないデータがソフトバンクに集まる仕組みをつくっているのが、とても面白いなと思います」（國光さん）
今回のニュースをはじめとした国光さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
3月6日は、マネーパートナーズ 広報・新規事業推進室長の西村 依希子さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】
放送局：　J-WAVE 81.3FM
番組タイトル：　PICK ONE
ナビゲーター：　サッシャ、寺岡歩美（sugar me）
放送日時：　毎週月～木曜日11:00～11:20（ワイドプログラム『STEP ONE』内）
番組WEBサイトはこちらをご覧ください