AI時代を生き抜く、頑張らない独学の技法

2018/2/12
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第124回(全5回)は、東京大学経済学部教授の柳川範之氏が登場する。
テーマは、人生100年時代、AI時代をサバイブする大人の独学術だ。
昨今、独学を指南する書籍を出す専門家が増えているが、なかでも柳川氏は高校には通わず、大学は通信教育と、ほぼ独学から東大教授になったという異色の経歴を持つ。
アインシュタインやエジソンも独学だったことが知られているが、独学で学問を極めた人というと、卓越した忍耐力や強靭な精神の持ち主を想像するだろう。
だが、独学の達人である柳川氏は、自身を「楽をしていたい怠け者タイプ」と形容する。そして、そんな頑張らないタイプのほうが独学は長続きし、成功もしやすいという。
柳川氏が説く「頑張らない独学術」は、主体性を持って学ぶこと、考える力、創造性などを身につけるうえで多くの示唆を含んでいる。
AI革命によって、世の中の不確実性が増す昨今、「ガイドに頼らず、自分で道を探し回る独学勉強法が社会人にとっても重要なノウハウになってきた」と、柳川氏は語る。
果たして、これからの時代に万人に求められる「頑張らない独学術」とは、どのようなものなのか。
併せて後半では、人生100年時代に欠かせない、学び直しのテーマを効果的に見つける方法も紹介する。