【解説】もう失わない。ゼロから学ぶ、仮想通貨の「資産防衛術」

2018/2/1
NEMの不正出金と、その後の取引停止で、多くの"被害者"を生み出したコインチェックの仮想通貨流出問題。仮想通貨の保有者にとって、「いかに資産を守るのか」は一番大きなテーマだ。仮想通貨のウォレット「Ginco」を開発する株式会社Gincoの森川夢佑斗代表にその基礎を聴いた。

自分の金を「動かす権利」

コインチェックで起きた仮想通貨流出の問題を踏まえつつ、自らの仮想通貨をいかに安全に管理するのか、その基礎を解説したいと思います。
まず、一番のポイントは「秘密鍵」です。
仮想通貨の根幹を成すブロックチェーンの公開鍵暗号方式では、「秘密鍵」と「公開鍵」がペアになっていて、そのうち「秘密鍵」が何よりも重要です。
秘密鍵は、銀行でいう「実印(本人確認)」の役割を果たしていて、これを持っているかぎり、自分の資産を自由に動かせます。逆にいえば、秘密鍵さえあれば、他人が、あなたの資産を動かすこともできてしまいます。
今回、コインチェックから、顧客のNEMが流出しましたが、ポイントは、顧客が秘密鍵をコインチェックに預ける形になっていたことにあります。